芭蕉の『おくのほそ道』に登場する草加宿。その北側の「草加松原」は、日光街道の往時の雰囲気を伝える優れた景観地として、平成26年国の名勝「おくのほそ道風景地」に指定されました。旧日光街道の松並木が綾瀬川沿いに1.5kmに渡って続き、石畳が敷かれた遊歩道が松並木に沿って整備され、跨道橋である百代橋や矢立橋が架けられています。
6月29日、この地の一角にある草加市文化会館において第5回爽樹吟行俳句大会が65名の参加を得て開催されました。
《河瀬俊彦選》
天 蟻すすむ奥の細道行程図 内藤 紀子
地 タイル絵の江戸の行列青葉風 中武 純子
人 夏の雲芭蕉も曾良も旅に果つ 堀越 令子
《一瀬正子選》
天 我もまた往き交ふひとり松凉し 小峯千枝子
地 タイル絵の江戸の行列青葉風 中武 純子
人 百代の松籟今も梅雨の蝶 黒岩 裕介
《小林眞彦選》
天 松風に色転がれる江戸風鈴 中島ますみ
地 望楼より松千態の涼しさよ 一瀬 正子
人 蟻すすむ奥の細道行程図 内藤 紀子
《村田菊子選》
天 蟻すすむ奥の細道行程図 内藤 紀子
地 望楼より松千態の涼しさよ 一瀬 正子
人 梅雨晴に干すせんべいの生地白し 小林 眞彦