石神井公園吟行句会

所沢鍛練句会は、5月22日(土)石神井公園の吟行句会を行いました。走り梅雨で雨模様の日が続きましたが当日は幸い雨も降らず時折日差しものぞく曇り空でした。この会は、定点吟行を実施して同じ所に季節を変えて吟行して季感を磨くことを目的としております。

石神井公園は、練馬区にある豊かな自然と史跡のある公園として都民の憩いの場です。三宝寺池と石神井池の二つの池を中心に構成されて居り、豊かな自然と石神井城の史跡や伝説もあり武蔵野の面影が多く遺されております。国の天然記念物である沼沢植物群落をはじめとして自然がそのまま遺されており、土塁と濠の城址や練馬ふるさと文化会館や古民家を始め、三宝寺、道場寺など神社仏閣も隣接しております。

当日は都の緊急事態宣言中でしたので、吟行及び句会は特に感染対策に留意して開催しました。隣接の文化会館の広い会議室を借用し、マスク着用、検温実施、座席は間隔を充分取り且つ換気に留意して当日参加者14名により開催いたしました。

緊急事態宣言下で色々な場所が閉鎖され、行動制限がある中ですが、安全には充分留意しつつこうした自然との出合い、人との出合いは、「今」を生きているからこそで、大切なことであります。

      半田卓郎選 特選三句

      隠れ棲む蛍袋や父母の魂       麻生昭子

      咲き満ちて千の睡蓮鎮もれり     河瀬俊彦

      水脈伸ばしひとりが好きと通し鴨   小林久子

      橋本良子選 特選三句

      山法師御成の門は雨に寂び      茂木 勲

      咲き満ちて千の睡蓮鎮もれり     河瀬俊彦

      神々の宿る枝先花樗         麻生昭子

三宝寺池の睡蓮

咲き満ちて千の睡蓮鎮もれり     河瀬俊彦

栴檀の花

栴檀の花満ちて地に溢れたり   半田卓郎

睡蓮

睡蓮の白いとしくも寄りがたく  小林久子

かいつぶりの親子

浮巣みて一人二人と寄る笑顔   橋本良子

                          以上

                   写真提供;茂木勲   文責:半田卓郎

第12回爽樹俳句会代議員会

 代議員会は各句会の幹事や役員など46名が参加して行われました。開会に先立って3名の会員物故者に黙禱をささげました。 はじめに河瀬代表による開会挨拶があり、コロナ禍の中句会の運営に当たる句会幹事を労りました。

挨拶する河瀬代表

つづいて〈議事の部〉に入り、第1号議案令和2年度事業報告(案)として勝浦句会統括より38句会の会員状況や会計状況についての報告がありました。

令和2年度は、コロナ禍の影響で中止もしくは通信句会への切替えを余儀なくされた運営の難しい年度であり、かつ会員数(186名)、句会参加者数(延べ572名)がともに減少した年度でした。

十周年実行委員会各委員より十周年事業(「季語別選集」の発行(小林)、「爽樹の理念」のリーフレット発行(河瀬)、「爽樹」創刊十周年記念俳句コンクール(一瀬)、「爽樹」創刊十周年記念特集号の発行(一瀬)及び「爽樹」創刊十周年記念俳句大会(赤池)の報告がありました。

「季語別選集」はA6判306ページの小冊子で、先師小澤克己の句631句及び会員のうち168名からの5,133句が掲載されています。

「俳句コンクール」は会員年数の短い会員に作品10句の部を設けたところ29名の応募があり、作品20句の部には33人の応募がありました。

「俳句大会」には137名、274句の応募がありました。

また、「爽樹」創刊十周年記念事業基金として会員等176名から145万3千円の寄付が集まったとの報告(港)がありました。

港会計担当より第2号議案令和2年度決算報告(案)、第3号議案十周年事業収支決算報告(案)について説明があり、黒岩会計監査人よりそれぞれの会計監査報告がありました。

以上を諮り、全会一致で可決されました。

第4号議案令和3年度事業計画(案)として、河瀬代表より活動方針が、斉藤企画運営担当より事業計画が説明されました。計画では、令和2年度にできなかった吟行俳句大会(9月・川越)、新年会並びに新年俳句大会・句集出版記念祝賀会(1月・川越)、令和2年度の十周年記念俳句大会に続きテーマ別俳句大会「遊びを詠む」を行うとの説明がありました。なお、バスを使用する研修旅行と竹寺俳句大会は提案されませんでした。

つづいて、第5号議案令和3年度収支予算(案)について港会計担当より説明がありました。

以上を諮り、全会一致で可決されました。

第6号議案規約改正(案)について勝浦幹事長より拡大役員会(役員・理事・顧問)に更に選者を加えるとの説明があり、諮ったところ全会一致で可決されました。

つづけて〈報告の部〉に入り、河瀬代表より報告1役員会運営状況、報告2研修部関連状況、報告3結社・出版社交流状況、報告4外部俳句大会への投句の勧めの報告がありました。

さらに、勝浦ホームページ委員長より報告5ホームページのリニュ―アルについて報告がありました。

30分の休憩をはさんで出席者全員による〈意見交換の部・司会港、赤池〉に移りました。

80分に及ぶ話し合いが行われましたが、その中で、句会では俳句の批評だけでなく基本的な知識の誤りについても遠慮なく指摘をお願いしたいという意見や他の句会に出られるよう文書で勧めてほしいとの要望などが出されました。

文書による通知は出さないものの相互の句会参加はこれまでも認められているとの回答がありました。

最後に松本副編集長による閉会の辞により代議員会は終了しました。

意見交換会の発言の様子

                              以上

写真提供;齊藤博之  文責:勝浦敏幸