令和4年11月4日(金)、埼玉県飯能市の竹寺(八王寺)にて竹寺俳句大会が34名の参加を得て開催されました。コロナ禍により開催することが出来なかった十周年記念事業の一つとして、ようやく今年度実施されたものです。
まず句碑の前で法要、献花をし、続いて小山顧問から句碑建立までのお話がありました。
その後の懇親会では、竹の器に盛られた精進料理、竹筒のお薬湯が供されました。
河瀬俊彦選
(特選句)
師の句碑の文字美しき竹の春 山口昌志
(秀逸句)
山茶花や孫弟子吾も句碑拝す 土門秀子
貴公子めく竹の一本秋気澄む 内藤紀子
師の種の大樹となりし秋の山 伊藤弘幸
そつと触る先師の句碑や暮の秋 箕輪花凜
この紅葉きつと先師の贈物 大須賀容子
川口 襄選
(特選句)
竹の春明日のための今日があり 野木和美
(秀逸句)
竹騒のさやかな声や克己句碑 小峰光子
竹伐りて言葉の森のしるべとす 河瀬俊彦
師系とふえにし貴し檀の実 小林眞彦
金秋の風と先師に会ひに来し 加藤つね子
竹春や先師の句碑の大きこと 黒岩裕介
小山徳夫選
(特選句)
竹林の蒼き静寂や暮の秋 山口昌志
(秀逸句)
師の句碑を抱く竹林秋気満つ 早山きえ子
師の句碑は秋光となり空は晴 港 寿子
克己碑に寄り添ふごとき真弓の実 本庄準也
師の詩魂しかと心に新松子 早山きえ子
盤石な句碑晩秋の風の中 坂本ひさ子
橋本良子選
(特選句)
銀河へと続く道あり竹林に 横山百江
(秀逸句)
小春日や句碑に供養の鉦の音 須藤國雄
吹き変はる千年の風竹の春 小倉美恵子
師の句碑を抱く竹林秋気満つ 早山きえ子
紅葉かつ散る遠嶺のとこしへに 阿部昭子
竹眼鏡に探す師の影秋気澄む 川口 襄