令和8年6月29日、第8回爽樹吟行俳句大会が、「小江戸川越」を吟行地として開催されました。
「小江戸」と呼ばれる川越は、室町時代に太田道真・道灌父子が川越城を築城し、江戸時代には松平信綱・柳沢吉保など有力な幕閣が藩主となり巨大な城郭を誇る城下町が整備され、喜多院や成田山川越別院など多くの由緒ある神社仏閣も建ち並んでいます。また、江戸と結ぶ新河岸川の舟運を活かした商業都市、川越唐桟など繊維産業の拠点としても繁栄しました。
明治に入ると、大火を機に商人たちの防火対策として多くの蔵造りの店蔵が誕生し、現在も季節や時間帯によりその表情の変化が楽しめる蔵造りの町並みが維持・整備され、日本全国のみならず海外からも多くの観光客が訪れる埼玉県有数の観光地となっています。



大会当日は、週末の双子台風が去り吟行日和となりました。句会場のウエスタ川越には会員72名が集い、投句、選句、披講、選評、表彰とプログラムが進むにつれ、大いに盛り上がりました。


勝浦敏幸代表 特選句
天 石橋に残る町の名七変化 野木和美
地 縄文の貝塚跡や露涼し 土門秀子
人 銀行はカフェへ再生七変化 谷川信子
伊藤弘幸幹事長 特選句
天 とりどりの風の産声江戸風鈴 たなかひさこ
地 琵琶をひく鏝絵の天女軒涼し 勝浦敏幸
人 神々を百の風鈴めざめさす 箕輪花凛
髙畑信子選者 特選句
天 蔵町の甍を游ぐ梅雨の蝶 本庄準也
地 寛解の後の完治を夏はらへ 高瀬文雄
人 片陰に番頭の立つ老舗かな 木村吉子
谷川信子選者 特選句
天 神々を百の風鈴めざめさす 箕輪花凛
地 とりどりの風の産声江戸風鈴 たなかひさこ
人 雨蛙羅漢に交じり座禅組む 加藤つね子