俳句総合誌掲載

〇「俳句」(KADOKAWA)2022年8月号

 作品12句 「アミノ酸」  河瀬俊彦「爽樹」代表

  樹林帯抜けて立夏の風に逢ふ

  卯波立つ阿波に始まる遍路道

  鎌倉の武士の矢倉や岩煙草

  脱ぎかけの皮引きずつて今年竹

   新句会発足

  若竹や古希も傘寿も伸び盛り

  岩間より上目遣ひに山椒魚

  我こそが先住民とごきかぶり

  噴水やオオタニサンのホームラン

  湖よりの風をくぐらせ朴の花

  誰が住むや青蔦の塀たかだかと

  緑さす夭折画家のデスマスク

  星涼し玉手箱よりアミノ酸