撮影 半田卓郎 爽樹俳句会特別顧問(2019年7月5日)
1300年~1400年前の蓮。工事現場から偶然出土した種子が発芽・開花したもの。長い眠りから覚めた、 神秘的な美しさと潔さを持った行田蓮。



撮影 半田卓郎 爽樹俳句会特別顧問(2019年7月5日)
1300年~1400年前の蓮。工事現場から偶然出土した種子が発芽・開花したもの。長い眠りから覚めた、 神秘的な美しさと潔さを持った行田蓮。
「東国三社と犬吠埼灯台・黒潮温泉」(令和元年 9月26日~27日)
今年度の研修バス旅行は爽樹会員22名が参加。2日間とも晴天に恵まれ、吟行・句会・懇親会と楽しく充実した旅行となりました。
1日目は東国三社(香取神宮、鹿島神宮、息栖神社)を巡り吟行、犬吠埼灯台を目の前にしたホテルで句会、懇親会、宿泊。
2日目は水平線から昇る日本一早い日の出(5時28分)を鑑賞した後、「地球がまるく見える丘」からの360度の絶景を堪能。宿泊したホテルに戻り、昼食と句会を行った後、帰路につきました。
埼玉県に入る頃、渋滞に巻き込まれましたが、車窓からの見事な夕日、入日に時間を忘れ見入りました。 この日の日没は5時26分で、同じ日に見事な日の出と日の入りを見ることができた貴重な体験となりました。
特選句 一覧
第一日目 :
川口 襄 選 | |
絵馬の馬駈くるよ駈くる秋高し | 黒岩 裕介 |
巫女の裾汚すきざはし秋暑し | 髙畑 信子 |
河瀬 俊彦 選 | |
いわし雲海あをあをと暮れ行けり | 永田 歌子 |
鹿鳴くや走り根さへも神さびて | 小山 徳夫 |
漆黒の香取の社殿豊の秋 | 斎藤 博之 |
一瀬 正子 選 | |
鹿鳴くや走り根さへも神さびて | 小山 徳夫 |
鹿遊ぶ社に祭る軍神 | 秋山 正 |
爽やかや杜にしみ入る笙の笛 | 小林 眞彦 |
第二日目 :
川口 襄 選 | |
礁打つ波の咆哮鷹渡る | 黛 道子 |
どこまでが海どこまでが秋の空 | よしだようこ |
恋かしらバイオレットの星月夜 | 關口 邦子 |
河瀬 俊彦 選 | |
どこまでが海どこまでが秋の空 | よしだようこ |
秋更けて星空に浮く地球かな | 川口 襄 |
秋爽の丘円盤の青き海 | 小林 眞彦 |
一瀬 正子 選 | |
露草やこれより先は怒濤道 | 本庄 準也 |
貴婦人の如き灯台天高し | 斎藤 博之 |
秋冷や灯台染めて日の出づる | 青山 祥子 |
犬吠埼灯台
東国三社
於・所沢愛宕の杜ふれあい館 参加者43名(令和元年 10月30日)
秋爽の好日「第七回所沢合同句会」が、新所沢の愛宕ふれあい館にて開催されました。
八句会の参加者は四十三名。四名の欠席者を含め、百四十一句が投句されました。
選者に鈴木すぐる先生(雨蛙主宰)をお招きし、河瀬俊彦爽樹幹事長、半田卓郎爽樹特別顧問、橋本良子爽樹顧問の四名の先生方。選者選は特選二句、秀逸八句を選んでいただきました。
鈴木すぐる・特選 | |
墓仕舞ひ父母に詫びつつ墓洗ふ | 小室 誠 |
言の葉の日ごと増す吾子竹の春 | 黒川 國子 |
鈴木すぐる・秀逸 | |
星月夜山の麓の一軒家 | 寺門 正樹 |
稲みのり田んぼアートの現れて | 羽田野和江 |
秋燈下手に馴染みたる電子辞書 | 山崎 京子 |
野仏に紅の影曼珠沙華 | 港 寿子 |
添水鳴る途絶へし詩の甦る | 青柳 勝 |
燎原のごとく広がる曼珠沙華 | 渡辺 市子 |
角乗りの蹴上げて白き秋の水 | 木村 順子 |
河瀬俊彦・特選 | |
狛犬の影につまづく厄日かな | 小室 誠 |
予後の歩に付きて近場の紅葉狩 | 木村 順子 |
河瀨俊彦・秀逸 | |
話し尽き無音の中の鉦叩 | 酒井 節子 |
星月夜山の麓の一軒家 | 寺門 正樹 |
銀漢や根の国に居る父母の影 | 寺門 正樹 |
寡黙なる考の野良着の案山子かな | 福地 敏子 |
愛犬と軒借る古都の秋時雨 | 鈴木 京 |
秋霖や黒き水輪の貯木場 | 木村 順子 |
小鳥来て夫と二人の朝餉かな | 酒井 節子 |
したたむる絵手紙だれに秋の夜 | 富宇賀恭子 |
半田卓郎・特選 | |
恍惚の姉の指す庭小鳥来る | 小室 誠 |
利尻まで徒歩で行けさう月の道 | 田中 久子 |
半田卓郎・秀逸 | |
話し尽き無音の中の鉦叩 | 酒井 節子 |
狛犬の影につまづく厄日かな | 小室 誠 |
酔ふよりも蘊蓄ばかり新酒かな | 小林 健二 |
花嫁にふと立ち止まる秋日かな | 有田 俊一 |
句書積みて吐息のもるる長き夜 | 渡辺 市子 |
ルージュひく鏡の奥の秋思かな | 山崎 京子 |
ひもじさを知る者同士新甘藷 | 新井 秀子 |
飛石の歩幅に余る敬老日 | 岩瀬フジ子 |
橋本良子・特選 | |
月の座の男外して宵の口 | 小林 久子 |
新蕎麦を待つ間娘に問ふくらし振り | 新井 秀子 |
橋本良子・秀逸 | |
転がしてまた転がして新酒かな | 小林 健二 |
しくじりをゆるし合ふ仲青レモン | 富宇賀恭子 |
秋燈下手に馴染みたる電子辞書 | 山崎 京子 |
放牧の牛の焼印秋夕焼 | 羽田野和江 |
添水鳴る途絶えし詩の甦る | 青柳 勝 |
句書積みて吐息のもるる長き夜 | 渡辺 市子 |
言の葉の日ごと増す吾子竹の春 | 黒川 國子 |
小豆煮るじつくり時を重ねつつ | 港 寿子 |