第56回 投句一覧
投句総数 39 句
兼題 : 蛤、三椏の花、自由題
作者
参加者互選
一湾に映ゆる富士が嶺焼蛤
愚者
一陽 , 三里
花時計薄く隠して春の雪
みのり
一陽 (2) , 泡沫 , 霧島 (2) , 悠々
蛤と人形愛でし宵節句
鈴音
三椏や三たび訪ねし人の留守
泡沫
写心 , 霧島 , 悠々
蛤つゆや笑窪のしるき晴着の子
三里
一歩 (2) , 一陽 , 夜来香 (2)
蛤つゆを含めば海の拡がりぬ
葫蘆
三里 , 山水 (2) , 写心 (2) , 愚者 , 泡沫
雪見とは雪なき土地の人の遊
写心
霧島
蛤つゆや篝火揺るる緋毛氈
山水
三里 (2) , 写心
バタ焼の大蛤と白ワイン
一歩
ふうわりと意志あるごとき牡丹雪
一陽
山水 , 霧島 , 悠々
蛤の椀もめでたき御食ひ初め
夜来香
三里
ずつしりと蛤提げて年金日
霧島
山水 , 愚者 , 泡沫 (2)
ワインにも酔はぬ蛤口閉ざす
悠々
山茱萸や甘き花の香随えて
鈴音
句と花を描きて手作り貝合わせ
写心
一歩 , 夜来香
三椏の花分かれ咲く枝三つ
夜来香
三椏や杣の道ゆくうす明かり
一歩
水鏡の三椏の花はにかめる
愚者
夜来香
三椏の花と尼僧に降る光
三里
愚者
三椏の花咲いる売家かな
みのり
蛤のふたたび泣きて放心す
泡沫
三里
盤上の蛤石の強さかな
一陽
霧島
三椏の花俯きて戯けをり
山水
三椏の花遠近に和紙の里
葫蘆
夜来香
三椏の山淡黄に染まりけり
霧島
三椏の花に進路を託しけり
悠々
泡沫
おぼろ月紙飛行機のゆく彼方
一歩
一陽 , 山水
誰そ彼や三椏の黄の仄灯り
写心
一歩 , 山水
三椏の黄色に映える青き空
鈴音
陽春や目覚むる四方の雑木山
葫蘆
一陽
累累と重ねし技の草団子
愚者
フランスパン抱へて歩く花ミモザ
三里
割箸の割りそこなつて春寒し
霧島
悠々 , 葫蘆 (2)
梅が香の杣の庵や遠浅間
山水
一歩 , 愚者 (2) , 夜来香 , 葫蘆
美濃紙に野の三椏の花想う
一陽
葫蘆
結論に加齢ですねと春愁ひ
悠々
一歩 , 写心 , 泡沫 , 葫蘆
汁物の蛤もありお食い初め
みのり
花すみれ高層ビルを見下ろせり
泡沫
投函の百歩の道も冱て返る
夜来香
写心 , 愚者 , 悠々 (2) , 葫蘆