第50回 投句一覧
投句総数 36 句
兼題 : 唐辛子、竹伐る、当季雑詠
作者
参加者互選
袈裟懸けに竹伐る心統一し
三里
ピーマンを選り分くる子の箸捌き
愚者
唐辛子我が菜園のあでやかに
葫蘆
唐辛子一口含み我慢の子
夜来香
すっぱりと過ぎゆく日々に竹伐られ
鈴音
青々と竹伐りたての鹿おどし
一陽
ふる里が遠くなりたる盆休み
写心
ピーマンの輪切り鮮やかサラダかな
山水
闇夜には魔女のマニキュア唐辛子
一歩
一畝がみな唐辛子蝶の翅
みのり
寺社詣ついで手にする唐辛子
悠々
釣竿の粘り程よき竹を伐る
青鷹
竹伐れば嵯峨野は風の行きところ
一歩
並べられ赤を極めむ唐辛子
三里
竹を伐る寺に先師の句碑を訪ふ
夜来香
竹を伐るすとんと落ちて乱れ雲
みのり
唐辛子ネイルマニュキアめく朱色
青鷹
唐辛子赤と辛みに力湧く
鈴音
鮮やかに去年の妣(ハハ)の唐辛子
一陽
竹伐りて竹を曳き行く竹の中
葫蘆
懐かしき画友戻りぬ竹の春
写心
竹伐るや墓地の花入れ一新す
悠々
社会的距離は不問と花野ゆく
山水
竹伐れば隣家の窓の明きかな
愚者
目薬の生暖かき残暑かな
葫蘆
夕されの芒が原に銀の波
一歩
コスモスの咲く無人駅伝言板
青鷹
歩きゐて心静まる草の花
三里
ハンドルも火の棒なりぬ残暑かな
悠々
お好みは絹か木綿か新豆腐
夜来香
梨作り今年最後と故郷(クニ)の母
一陽
白砂のハートに浸みゆく秋の潮
愚者
辛辣の中に滋味あり鷹の爪
写心
訪ぬれば残暑厳しき京の町
みのり
鰯雲十六夜月と顔合わせ
鈴音
竹伐るや何処におはすかぐや姫
山水