第48回 投句一覧

投句総数 36 句

兼題 :   山開、冷麦、当季雑詠

作者

参加者互選

一年を経て友と逢ふ山開き

夜来香

丹田に落とす神水山開

パセリ

禰宜祓ふ富士よく晴れて山開

三里

山開月山頂はスキー場

山水

発起して富士へ一歩の山開

悠々

ディスタンスは杖二本分山開

愚者

法螺貝のこだましてをリ山開

青鷹

有り体を全て曝して水海月

写心

輪をくぐり夏越の祓え祈りをり

鈴音

来光の兆す星空山開き

葫蘆

山開き開山拒む開耶姫(サクヤヒメ)

一陽

籠り居の膳は冷麦薬味の香

一歩

風鈴の籬越しなる石畳

山水

組み立てし樋を冷麦飛び出せり

青鷹

冷麦を一つ鉢より新所帯

夜来香

冷麦へ高原の風ひとつまみ

パセリ

馬の背を閉ざす雲海槍ヶ岳

写心

法螺貝の木霊とどろく山開き

一歩

冷麦や下校時刻の日々のびし

鈴音

谷川に冷や麦ひたす休暇かな

葫蘆

冷麦はこの器なりと妻は言ふ

悠々

ひと雨の待たるる真昼冷し麦

三里

冷や麦を水切る妻の力こぶ

愚者

冷麦にフォークの異人ハの字眉

写心

冷麦の塩気うれしや昼下り

一陽

一里塚君待つ肩に青時雨

一歩

潮風に幣の揺らめく海開き

夜来香

子等の指す虹は天使の投げキッス

パセリ

山開きアルバム開き待ち遠し

鈴音

A1口出てB1グルメ梅雨晴間

青鷹

くちなしの花や旅籠の箱階段

三里

蔓延れどコロナに効かぬ十薬なり

愚者

齢重ね六十八の夏来たる

葫蘆

冷麦の紅の一筋漆椀

山水

駿河路や松原いよいよ梅雨景色

一陽

夏暖簾貼り紙残し店はなく

悠々