第47回 投句一覧
投句総数 36 句
兼題 : 草笛、枇杷、当季雑詠
作者
参加者互選
何無くも知足の里や枇杷灯り
写心
草笛に鳥鳴き返す山城趾
葫蘆
昼食の茶柱揺れる若葉かな
一陽
熟るゝ枇杷その小さきは自粛かな
鈴音
草笛や無沙汰を侘ぶる滋賀の墓
悠々
少年はなみだを見せず草の笛
青鷹
曙の草笛染むる渚かな
愚者
トンネルを出でて突然青時雨
山水
まぼろしの土肥の山地の白き枇杷
一歩
見えてゐて遠き古墳よ牛蛙
三里
草笛や空に海にと母おはす
パセリ
人気無き昼の街中枇杷の家
葫蘆
草笛の少年牧の柵に寄る
夜来香
枇杷喰ってはきだす種の艶光
一陽
小酌の銀座の帰路や枇杷熟るる
青鷹
ひとり居にともしび色の枇杷二つ
一歩
枇杷熟れて妣の享年超えにけり
悠々
をみな子の笑みの溢るや枇杷熟るる
山水
草笛で「めだかの学校」発表会
写心
枇杷一つもいで兄から妹へ
夜来香
すこしづつ見ゆる真実枇杷を剥く
パセリ
薔薇の枝また会いたくて差してみる
鈴音
草笛やトトロ呼び出す心地して
三里
かぶりつきし枇杷の産毛のほろ苦く
愚者
草笛や妖精達の夢語り
山水
武蔵野の鳥も魚も春惜しむ
葫蘆
草笛やうちのワンコは嫌いらし
一陽
鳩営巣自粛の夏に迷ひなく
悠々
草笛や新幹線の見える土手
一歩
とんぼ生る田毎の闇の千枚田
青鷹
迷ひなど無きかに来たり揚羽蝶
パセリ
枇杷熟るる皮剥く刻も待ちきれず
写心
草笛や父を真似びてくりかへし
鈴音
伸びやかな船頭の唄菖蒲池
愚者
夏蝶の舳先に憩ふ隅田川
夜来香
やすやすと寝つけぬ我に枇杷一つ
三里