第46回 投句一覧

投句総数 30 句

兼題 :   林檎の花、蜆汁、当季雑詠

作者

参加者互選

ふるさとの紺屋の卯建花林檎

愚者

復活祭(イースター)神よコロナを終息へ

鈴音

俳席に一茶も来たれ花林檎

パセリ

花林檎昭和はるかとなりにけり

三里

若き日の恋や林檎の花の下

葫蘆

蓑虫のごとき蟄居や暮の春

写心

コロナにも薬喰いとや蜆汁

一歩

紅淡く初恋の花林檎咲く

夜来香

饒舌の嫗信濃の花りんご

青鷹

蜆汁殻の数みて粒すくふ

悠々

「初恋」の林檎の花は生徒(こ)に伝ふ

鈴音

味噌の香やイスタンブルで蜆汁

写心

語り尽き飲み尽き啜る蜆汁

夜来香

おしらさまに一枝添えし花林檎

一歩

黎明の真砂はきらら蜆汁

愚者

瀬田川の流れゆるやか蜆汁

三里

甲斐奔る水の量感桃の花

パセリ

台所の砂吐き眠る蜆かな

葫蘆

免疫の効果問はれし蜆汁

青鷹

花りんご野沢菜いりのおやき食む

悠々

ハムサンド辛子きかせて五月の野

一歩

花林檎背にして郷を出にけり

写心

春昼の流行り病の街の黙

夜来香

翻る鯉の水輪春深し

葫蘆

振り向けばわが魂の色春の虹

三里

春昼や棚田の牛の大あくび

愚者

茶摘機は横刈り畦の闇深し

青鷹

願はくば吾を目掛けよ散る桜

悠々

雲ながめ日々不急なり蜆汁

パセリ

蜆汁祖母待つ家の夕餉かな

鈴音