第45回 投句一覧

投句総数 27 句

兼題 :   春の波、風光る、当季雑詠

作者

参加者互選

置竿の魚逃げららるる春の波

青鷹

風光るたまゆらふはと飛行船

一歩

ダイバーの口滑らかに春の波

悠々

街中の春の川波昼の月

葫蘆

車椅子の足にきよらか春の波

愚者

少年へ光り届けよ春の波

パセリ

春の波土手に黄花の揺れてをり

鈴音

序破急に迫る闇あり春寒し

写心

木洩れ日に遠き潮騒風光る

山水

風光る花壇の中のマリア像

青鷹

真砂地へ君の名記し春の波

一歩

ひさびさの校庭の子ら風光る

愚者

風光る体育館のがらんどう

パセリ

風光る野に寝転べば風に酔ふ

葫蘆

若鮎の飛翔の光る河口堰

山水

学舎に時は止まりて風光る

鈴音

一山を染むる果実や風光る

悠々

風光る底引き網に妻の靴

写心

春の沖クルーズ船の旋回す

青鷹

酒買うて月と帰れり春薄暮

葫蘆

箆鮒のきらめく背鰭水草生ふ

愚者

校庭に生徒(こ)らの声なき春寒し

鈴音

コロナ禍を不問としたり春の波

山水

春の波拾ひし貝は母の魂

写心

細胞の六十兆の春日和

パセリ

春の雪木々はからずも休みたり

悠々

道化師の野外ステージ風光る

一歩