第40回 投句一覧
投句総数 30 句
兼題 : 秋惜しむ、残菊、当季雑詠
作者
参加者互選
除草車の残す花野や子らの声
写心
流れ雲身の丈ほどの秋惜しむ
葫蘆
プランター残菊しんがり努めけり
悠々
画架立てし湖の岸秋惜しむ
青鷹
残菊や生まれ変われるものならば
愚者
秋惜しむ隣の庭の円き柘植
山水
結願の寺ふりかへり秋惜しむ
一歩
残菊や老ひて在る身を思い解く
深山苧環
秋惜しむ並木沿ひなる純喫茶
パセリ
庭園の人去り集ふ残り菊
葫蘆
秋惜しむ野に洪水の爪の痕
夜来香
残菊と言へど日差しに匂ひ立つ
青鷹
山野辺の道の陽だまり残る菊
一歩
晩鐘の沈む山野の秋深し
葫蘆
残菊の道を歩むや時の鐘
山水
熱戦を語るグラウンド秋惜しむ
写心
残菊の畦そちこちに色競ふ
夜来香
立たせたる残菊に香の立ち上がる
パセリ
四阿に語らふ二人秋惜しむ
深山苧環
山小舎の炊煙ほのか秋惜しむ
愚者
冬薔薇街騒遠き音楽堂
山水
暦ではまさにその時秋惜しむ
悠々
車中より最後の電話秋出水
青鷹
釜飯の一粒の栗峠茶屋
一歩
柿積めど昨年ほどに義理張れず
悠々
茸売りおまけに手相見るといふ
パセリ
残菊や夕陽を纏ひなほ凛と
写心
湯の街の按摩の笛や暮の秋
愚者
伝説の比丘尼の塚の烏瓜
夜来香
逆光に主役となりしすすきかな
深山苧環