第36回 投句一覧
投句総数 33 句
兼題 : 鮎、山滴る、当季雑詠
作者
参加者互選
おとり鮎翻る瀬にあたり待つ
葫蘆
振り塩の手も鮮やかに鮎を焼く
夜来香
きらきらと鮎飛び跳ぬる河口堰
山水
ほろにがき鮎の腸一人酒
愚者
山滴る祈りの道を施福寺へ
一歩
静かさや山滴るは鎌倉路
鈴音
話すほど嘘が透けたり水水母
写心
酌むほどに盆景の鮎なほ上る
パセリ
肩までのズボンが映ゆる鮎の川
悠々
竿しなり命煌めく金の鮎
真珠
はまなすや太平洋に向く木戸口
青鷹
塗り盆に跳ねる若鮎山の宿
一歩
神木の光源苔の滴りぬ
パセリ
一椀の葛きり疲れ癒されし
鈴音
山滴る熊野に古き朱の社
夜来香
薔薇届く五十余年の時を継ぎ
真珠
削られし頂なれど山滴る
青鷹
この町は第二の故郷山滴る
葫蘆
銀鱗のさ走る流れ鮎日和
写心
湖臨む漆黒の山滴れり
悠々
墨堤のそぞろ歩きや藍浴衣
山水
翠巒の迫り上がりくるリフトかな
愚者
紫陽花のひと差しの瓶台所
葫蘆
遠雷や断捨離のヒモ揺らぎをり
一歩
秩父路の法事の膳は鮎づくし
青鷹
峠茶屋秩父の山の滴るや
真珠
未だはもう捥ぎ時逸す胡瓜かな
悠々
若き日の下宿の談義明易し
夜来香
参道のジョガーの残す風青し
愚者
若鮎や昔懐かし土産菓子
鈴音
山滴る画布蒼翠に染まりけり
写心
たおやかな嶺の社や梅雨晴間
山水
軽鳧の子(かるのこ)の冒険といふお引つ越し
パセリ