第33回 投句一覧
投句総数 36 句
兼題 : 春泥、桜餅、当季雑詠
作者
参加者互選
春泥やS字に光り道遙か
深山苧環
角店の緋の毛氈や桜餅
山水
闘牛の角に黒々春の泥
愚者
桜餅高嶺の花の思い出づ
悠々
春泥に塗れ目指すは甲子園
夜来香
春泥や吾子と訪ねし古寺の道
一歩
初音聴く揺るる木末を追ひにけり
写心
山桜ミスショットでも上を向き
鈴音
恋ごころ形にすれば桜餅
パセリ
春泥を越へて未練を捨てにけり
真珠
靴洗ひ里の春泥落としけり
青鷹
文箱には母の青春桜餅
愚者
春泥の通学路児のはしゃぎ声
葫蘆
友垣の手紙書き終へ桜餅
深山苧環
吟行を終へて隅田の桜餅
夜来香
春泥や石塀飾る小さき靴
悠々
ティーカップ持つ手に香る桜餅
一歩
まづ母へ墨堤で買ふ桜餅
青鷹
旅慣れの鞄まくらに花の昼
パセリ
四婆の四方山話桜餅
真珠
春の泥くみし待ちわび球技会
鈴音
子らの来て春泥の靴ならびけり
写心
家族よりひとつ余れり桜餅
葫蘆
春泥や遠き天守の松並木
山水
夕闇に揺るる裳裾や糸桜
愚者
春光や桐箱を出る青磁壺
青鷹
淡雪を屋根に静もる尼の寺
夜来香
点滴を引きし窓辺や初桜
深山苧環
平成の終の春泥雀跳ぬ
パセリ
待ち受けの天使の笑顔春の朝
真珠
北欧の寛容大事と桜餅
鈴音
石段の頂に登りし雛飾り
一歩
健康な老いに拍手やふきの薹
悠々
品定めの偶に外しし春の猫
山水
桜餅指の残り香惜しみけり
写心
立ち止まる改札口や初燕
葫蘆