第27回 投句一覧
投句総数 27 句
兼題 : 秋灯、木犀、当季雑詠
作者
参加者互選
一日を留め置く発句秋灯下
葫蘆
秋の灯や書を読む妻の生返事
夜来香
水沫(みなわ)立つ渓流速し夕紅葉
山水
バーボンに映る青春秋ともし
愚者
赤とんぼいたよと孫に手を曵かれ
写心
一書より立志抱きぬ秋灯
パセリ
秋灯下つくづく迷ひ句集編む
青鷹
木犀の香りによぎるとほき恋
真珠
木犀の香と疎開先重なりぬ
悠々
待ち人は来ず身ほとりに金木犀(注)
パセリ
木犀の門辺に別れ惜しみけり
夜来香
邯鄲と句界に遊ぶ一夜かな
真珠
木犀の香りの中へ縄電車
青鷹
家々の木犀に酔ふ家路かな
葫蘆
木犀の香り残して過ぎし人
写心
母逝きて絶ゆることなくカンナ咲く
悠々
秋灯シャッター閉づる旧街道
山水
彼の家は二丁先なり金木犀
愚者
秋晴や白線新たグラウンド
葫蘆
柿紅葉格子戸昏きわが生家
青鷹
断崖の小さき庵に秋灯
真珠
秋灯や時持てあます禁酒の日
悠々
天気図の紆余曲折や秋出水
夜来香
自販機の音のみ太き夜業かな
愚者
秋の灯や滲む文字あり母の文
写心
もののふの護りし砦銀木犀
山水
園庭に泣く子走る子いわし雲
パセリ