第26回 投句一覧

投句総数 27 句

兼題 :   衣被、蜩、当季雑詠

作者

参加者互選

蜩やなかなか助詞の定まらず

パセリ

兄弟の寡黙は父似衣被

青鷹

衣被甘味噌のせてハイボール

真珠

衣被世事遠退けて楽隠居

山水

茹でるより蒸すに軍配衣被

悠々

古伊万里の小鉢の罅や衣被

夜来香

蜩や平凡な日々重なりぬ

葫蘆

生くるには嘘も方便衣被

愚者

やっとこさめぐりきたるや今朝の秋

真珠

灯を消してテレビも切って虫時雨

写心

頓着の無き惣領や青瓢

パセリ

衣被むけば戻れり餓鬼の頃

葫蘆

かなかなに夭逝の子を思ひけり

青鷹

かなかなやなかなか止まぬ警報機

夜来香

秋桜の手の平に乗る大宇宙

山水

蜩や耳奥深く迫りをり

悠々

蜩の命の火照る夕日中

愚者

ひと皮を剥けば鬼女なり衣被

写心

兄嫁と母のレシピの衣被

パセリ

踊子の反すかひなに風のたつ

愚者

酌む部屋に風一流れ秋立ちぬ

葫蘆

蜩の七堂伽藍夕深め

山水

秋風や一揆の寺の兜太句碑

青鷹

蜩や道路工事は中断す

写心

ふるさとのひぐらしの森暮れなずむ

真珠

遠花火鳰のみづうみ闇深し

夜来香

逡巡す敬老会へ初参加

悠々