第24回 投句一覧
投句総数 27 句
兼題 : 百合、朝曇、当季雑詠
作者
参加者互選
白百合の雄しべ剪られて売られけり
写心
軍手越し野菜とげ刺す朝曇
真珠
百合の花山懐の僧坊跡
葫蘆
夏野へとメランコリーを振り捨てに
パセリ
峠路のしるべの如き鬼山百合
青鷹
リュックから溢るる期待朝曇り
愚者
岨(そわ)の路に確と立ちをる風の百合
山水
白百合の肌さす色香しばし酔ふ
悠々
水垢離を募る行者や朝曇
写心
木洩れ日の熊野古道の百合の花
夜来香
アンカーは飛び散る汗とゴール切る
真珠
断崖の隠岐の黒牛あさぐもり
青鷹
朝曇駅へと急ぐ靴の音
葫蘆
朝曇元気の素の御御御付
山水
絹の道熱暑の底のサライ跡
写心
舟を待つ矢切の渡し朝曇
夜来香
百合の香や京の町家の細格子
パセリ
遠富士を喫する床几百合かをる
愚者
梅雨明や白き波頭に風立ちぬ
山水
朝曇体重減に一憂す
悠々
飛石の一歩に青き蛍の火
青鷹
ゆめまくら故郷の墓地の白きゆり
真珠
熱帯夜羊を千まで数えけり
悠々
幼子とラジオ体操朝曇
パセリ
豆腐屋の声遠ざかり昼寝覚
葫蘆
毀れたる無住の塀の四葩かな
愚者
山の湯に手足を伸ばし河鹿聴く
夜来香