第18回 投句一覧

投句総数 27 句

兼題 :   氷柱、楪(ゆづりは)、当季雑詠

作者

参加者互選

学舎の軒の氷柱は剣かな

今朝さらに五分も伸びたる氷柱かな

愚者

氷柱砕きオンザロックの山の宿

青鷹

軟膏のきかぬ傷心柚子風呂へ

喜楽

陽に光る氷柱連なる宿場町

夜来香

古暦由し無し事の聞こへけり

写心

軒氷柱の小滝のような滴かな

葫蘆

祖父の里疎開と氷柱重なりぬ

悠々

楪や若き女将の老舗宿

夜来香

北国の遺伝子きらり軒氷柱

喜楽

楪や情景俳句ゆるぎなし

青鷹

ゆずりはや三代揃ふ肖像画

楪や若き親父の古写真

葫蘆

楪や技を継ぎたる撥捌き

愚者

コンビニのおでん頬張り塾帰り

夜来香

夜の氷柱静寂を糧に育ちをり

山寺

句友らの顔晴れ晴れと初句会

青鷹

楪や陽は言霊を置くやうに

喜楽

古民家の梁のかんじき黒光り

去年今年節酒の誓ひ色褪する

悠々

楪や今更ながら親の恩

山寺

肩窄め味を引き寄す夜鷹蕎麦

愚者

楪や喪中の庭に繁りをり

悠々

お年玉言葉記せし楪を添え

写心

通勤の夜明けの車窓冬の月

葫蘆

初空や海の光のきらきらと

山寺

離れ家は氷柱林の中に在り

写心